M&A(合併・買収)に積極的な企業は多岐にわたりますが、特に近年、成長戦略としてM&Aを積極的に活用している日本企業をいくつかご紹介します。M&Aの目的は、事業拡大、新規事業参入、技術獲得、海外市場進出、競争力強化、人材確保など様々です。
M&Aに積極的な主な日本企業
- 武田薬品工業
- 特徴: 医薬品市場におけるグローバルリーダーシップ確立のため、大型買収を戦略的に行っています。特にアイルランドの製薬会社シャイアー(Shire)の買収は、日本企業による買収としては過去最大級です。
- 会社リンク: https://www.takeda.com/jp/
- ソフトバンクグループ
- 特徴: 投資型M&Aの代表的な企業で、大規模な資金力を背景に、国内外のテクノロジー企業やスタートアップへの投資・買収を活発に行っています。イギリスの半導体設計会社Arm Holdingsの買収などが有名です。
- 会社リンク: https://group.softbank/ja/
- ソニーグループ
- 特徴: グローバル展開と技術革新を目的としたM&Aが多く見られます。エンターテインメント(ゲーム、音楽など)や半導体分野でのM&Aが目立ち、技術やコンテンツの獲得、シナジー最大化を目指しています。
- 会社リンク: https://www.sony.com/ja/
- リクルートホールディングス
- 特徴: 特に海外市場進出をM&Aで実現しており、アメリカの求人サイトIndeedやGlassdoorなどの買収により、HRテクノロジー分野で世界的な存在感を示しています。
- 会社リンク: https://www.recruit.co.jp/
- 日本電産(NIDEC)
- 特徴: モーター関連事業を中心に、1980年代からM&Aを継続的に実施し、自社の技術向上と事業拡大を図ってきました。積極的なM&A戦略で知られています。
- 会社リンク: https://www.nidec.com/jp/
- ファーストリテイリング(ユニクロ)
- 特徴: ファッション業界での競争力強化やグローバル展開を目的にM&Aを行っています。フランスのブランド「プリンセス タムタム」などの買収例があります。
- 会社リンク: https://www.fastretailing.com/jp/
- キリンホールディングス
- 特徴: 食品・飲料業界におけるシェア拡大や事業ポートフォリオの強化を目的にM&Aを実施しています。国内外の同業他社や関連企業を買収しています。
- 会社リンク: https://www.kirinholdings.com/jp/
- オリックス
- 特徴: 金融事業を核としつつ、ヘルスケア、DHC(化粧品・健康食品)、環境エネルギーなど、多様な分野でM&Aを通じて事業領域を拡大しています。
- 会社リンク: https://www.orix.co.jp/jp/
M&Aが活発な業界
上記の個別企業の例だけでなく、M&Aが特に活発に行われている業界もあります。これらの業界では、企業が生き残るための手段や成長戦略としてM&Aが積極的に活用されています。
- IT・ソフトウェア業界: 人材不足、DX化の推進、新技術の獲得、サービスの差別化などを目的にM&Aが盛んです。
- ヘルスケア・介護業界: 少子高齢化に伴う需要増、人材不足、M&Aによる事業効率化や規模拡大が背景にあります。
- 建設業界: 高齢化による後継者問題、人材不足、社会インフラの維持・修繕需要の高さなどからM&Aが増えています。
- 小売業・飲食業: 業界再編、競争激化、EC強化、事業承継などが主な理由です。
- 製造業: 新技術獲得、生産効率向上、海外展開、サプライチェーン強化などを目的にM&Aが行われています。
これらの企業や業界は、常に事業環境の変化に対応し、成長を目指してM&A戦略を推進しています。最新のM&A情報は、各社のIR情報やM&A専門サイトなどで確認することをおすすめします。